高校・大学を卒業して日本の企業に就職すると、会社が年金や社会保険に関して納税の手続きしてくれるので自分で行う人はほとんどいません。給与から自動的に天引きされますしね。
そのため、日本の会社を退職してから海外転職した人の中で必要な手続きが抜けてしまっている方に現地で多く出会いました。駐在する方は基本的に会社が手続きをしてくれるので、困ることは無いと思いますが、私のように自分の意志で海外転職した方は以下気を付けないといけません。
今回は主に4つに関して解説します。
- 転出届
- 住民税
- 国民年金
- 国民健康保険
海外転職前に必要な手続き
① 転出届
事前予約は不要で、手続きは無料です。パスポートを持参し、指定の用紙に滞在先の国を書いて出しましょう。
転出届は海外へ出る14日前から提出することが可能です。
転出届を提出せずに海外へ行くと翌年も税金の納税義務が発生しますので、忘れずに12月31日までに転出届は提出してください。(年末年始は役所もお休みのため、早めに行くように心がけましょう。)
※ 国民年金異動届
事前予約は不要で、手続きは無料です。マイナンバーカードを持参し、指定の国民年金異動届に記入して提出してください。
上記と合わせて一緒に手続きすると楽ですよ。
転出届を提出したあとの納税義務
② 住民税
住民税に関する基礎知識は以下の通りです。
- 毎年1月1日時点で日本に住所(都道府県および市区町村)を持つ人
- 前年の所得に対して課税され、1月1日の住所地の自治体に納税します
- 新卒の社会人は前年の所得が無いので、初年度の納税義務はありません
③ 国民年金
いない期間が免除?(対象外)になるだけであって、未納扱いとされてしまうため満額支払った方よりは将来もらえる年金額は下がります。従って、将来年金を満額受け取りたい方は、国民年金異動届と合わせて国民年金被保険者資格取得届(申出)書「在外邦人」を提出することで国民年金を支払い続ける方法もあります。
④ 国民健康保険
よって転出届を提出すると、例えば一時帰国の際に日本で病院を受診すると3割負担ではなく、全額負担になります。
健康保険証が無い生活は不安ですよね。。海外在住の間は、現地の外国人向けに提供している医療保険に加入しておくことをおすすめします。会社負担で加入してくれると思うので、早めに手続きしておきましょう。
転出届を提出し忘れた場合
転出届:郵便または代理で提出できる
そのまま放置してしまうと住民税も保険料も引き続き支払う義務が発生します。また、現地でも税金を納める必要がありますので、二重課税となり負担が大きくなります。
「知らなかった・・」や「忘れていた」は通用せず住民票の記載が全てなので、自分で自分の首を絞めないためにも事前に確認しておきましょう。
国民年金異動届:免除申請や半額納付など相談してみる
市役所と年金窓口と別々で手続きが必要のため気を付けてください。
この納税通知書は最初の段階では1か月ごと納付書が入っていますが、未払いのまま放置してしまうと1年分まとめて納税書が届きます。
困った時はすぐに相談
税金は計算方法が複雑ですし、ネットで調べてもその情報が正しいかなど疑問に思う方もいらっしゃいますよね。
- 私の場合はどうしたらいいのかな?
- きちんと手続きできているか不安だな・・
少しでも分からないことや困った際は、窓口に電話で問い合わせてみてくださいね。